Yahooオークションで「ID乗っ取り」被害拡大

Categories: ITなニュース  2008/9/8 月曜日

9/6付、読売オンラインの記事を含め、各メディアが取り上げ始めたヤフオクID乗っ取り被害。

数ヶ月前から被害が報告されながらも事実上放置されていたこの問題ですが、Yahoo側もようやく重い腰を上げ始めました。Yahoo! JAPANからのお知らせ

被害の内容は、会員のIDやパスワードが盗まれ、そのIDで偽ブランド品などが大量に出品されるというものです。被害は既に3,000件、ID乗っ取りが疑われるケースを含めると10,000件に上ると言われています。

Yahoo!オークションのシステムでは、出品時に手数料が発生するため、ID乗っ取りの被害にあった会員は、身に覚えのない出品手数料を請求され、その時に初めて被害にあったことを知ります。別のケースでは、出品しようとして自分のIDが使用停止になっていることに気付き、Yahooに問いあわせたら、条項に違反する商品(偽ブランド品等)を出品したので使用停止にしたという説明を受けた会員もいるようです。

被害者なのに料金を請求されるのは納得できない、さらには被害が増えているのに公表しなかったことへの不信感を訴える被害者側と、ID管理は自己責任なのでうちに非はないとするYahoo側でトラブルが続出していました。

情報流出も疑われましたが、Yahooは今回の「お知らせ」でそれを否定しています。

フィッシング詐欺などの被害にあえばIDなどは簡単に乗っ取られますので用心が必要ですね。

中国などから不正に接続されているという報告もあります。ソフトを使って片っ端からパスワードを打ち込んでいるのかもしれません。システム的に対抗するのは容易ではありません。例えば、数回ログインに失敗したらアカウントを無効にしたり、一定時間ログインできなくする機能を持たせることは簡単ですが、オークションというシステム上、例えば落札時にライバルのアカウントに片っ端から不正なパスワードでログインを試みる等の妨害活動に利用される恐れがあります。

消費者問題に詳しい一弁護士は、「偽造キャッシュカード問題も当初、利用者個人の責任とされたが、預金者保護法ができて金融機関が原則補償することになった。消費者保護の観点から、ネット事業者も今後、同様の対応を迫られるのでは」と述べています。

将来的にネット関係も保護法が充実するのかもしれません。とりあえずYahoo IDをお持ちであれば、すぐに状況確認と、ご利用パソコンのセキュリティ対策を万全にすることをおすすめします。


Author: Jun
アイティーアシスト代表 ワクワクするようなIT活用をご提案します。

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