最近のノートPCの売れ筋としていわゆる”ミニ”ノートとも言うべき商品がトレンドになっています。
その先駆けとなったのは、ASUS のノートブック Eee PC 4G です。
サイズが “ミニ”であることと、他の要因により黒船の襲来とまで言われています。
その特徴とは、
まず、低価格であることで、4.5万程度の値段で販売されています。新品のPCがこの値段で買えるのは非常に魅力的ではないでしょうか。スペックも1?2世代前のノートPCと同程度の実力をもち、ExcelやWordおよびweb閲覧程度でしたら問題なく実行できます。
さらに今後の主流になるであろうHDDなしを実現しているところも特質すべき点でしょう。
HDDなしでPCが動くの?と疑問に思われるかもしれませんが、近年RAMの低価格化が進みある程度大きな容量のメモリを比較的低価格に導入できるようになりました。データの読み込みはHDDと比較してRAMの方が高速に行えます。主記憶装置としてのメモリはSSDとよばれ、Eee PCでは4GのSSDを搭載してHDDの代わりに使用しています。SSDはさらに低消費電力で使用できます。
HDDの大容量化が進む中で4Gというのは少なく思えるかもしれませんが、Eee PCではOSの起動に必要な最低限の容量を確保するだけにとどめ、代わりに高速で快適にPCが使用できるSSDを採用したのだと思います。
他にSSDのメリットは耐久性がHDDよりも高い点も挙げられます。持ち運びの多いモバイルノートとしては耐衝撃性も重要なポイントになるでしょう。さらに大容量なメモリが必要になった場合も比較的低価格で追加できるようになっています。
Intel より Atomの発表のタイミングと同時にEee PCで採用されたこともやはりEee PC を特徴づけるものとなっています。Atomはモバイル向けCPUでなにより低消費電力を売りにしています。最大消費電力を示すTDP (Thermal Design Power) は0.6?2.5Wとなっていて、これは1?2年前のデスクトップ PC向けCPUの1/50から1/100の消費電力で動作することを示しています。
特徴が多すぎてすべてを列挙することはできませんが、Eee PCに刺激されて、他社からもさまざまな “ミニ”ノートが発表、もしくは間もなく販売されています。
思うにここまで “Eee PC”が支持された理由としてやはり低価格が一番の理由と言えるのではないかと思います。はじめてのPCとしても気軽なお値段で試せるため、敷居が低いことが幅広いユーザーの獲得につながったと思います。
さらに家にはデスクトップPCがあるけど、外でも(仕事やプライベートで)気軽にメールやWeb閲覧がしたいというユーザーにはセカンドPCとしてのニーズにマッチしています。あまりの手軽さにメインPCより使用時間が長くなることも多いとか。
家庭用PCのハイスペック化が進む中で、こだわりと割り切りを明確にし低価格を実現したEee PCのようなパソコンは引き続き人気を維持していくことでしょう。