VPN経由でwindowsファイルサーバ上のデータにアクセスすると物凄く開くのに時間がかかってしまう事があります。
これはWindowsのファイル共有に使っているCIFS(SMB拡張)の仕様に基づくものです。
CIFSは、ファイル共有の他、Microsoftの高度な通信プロトコル各種、ネットワーク・プリンティング、リソース検索サービス、リモート管理、ネットワーク認証(セキュアな接続を確立するサービス)およびRPC(リモートプロシージャ・コール)の転送プロトコルとしても使用されます。
CIFS が設計された1980 年代に設計された当時、高遅延のWAN回線でCIFS を利用することは考えられていませんでした。その為、高遅延のWAN回線ではCIFS を十分に活用することはできません。CIFSはひとつのパケットサイズが61KBのデータ量に限られており、1 つのリクエストを完了するのにクライアントとサーバ間で大量のやりとりを必要とします。
その為、大きなファイルはそれだけやりとりが発生することになり、データーが遅くなってしまうのです。
(CIFS プロトコルで30MB のファイル(1 ファイル)を転送するのに、クライアントとサーバ間を数百回往復する必要があります。通常のLANでは数秒で終わる処理が、2Mbps のWAN 回線で300 ミリ秒の遅延があるとすると約7.5 分かかることになるそうです。)
ではどうすれば、この問題を解決できるでしょうか。
次回のblogで取り上げたいと思います。