Categories: ITなニュース 2009/6/22 月曜日
米国のあるデータセンターに起こった事件。
予告なしにFBIに急襲され、令状により全システムがシャットダウンさせられ、機材が押収されました。
FBIの主張は、このデータセンターを利用した一企業を調査するためにやむを得なかったというものでした。証拠隠滅等を防ぐためにも急襲しか手段はないのかもしれません。とはいえ、このデータセンターを利用していた他の企業にとってはとんだ災難です。
この期間、それらの会社は、メールやデータベースが使用できなくなりました。それによる業務停滞や損害は非常に大きなものでした。
データセンターやクラウドにおいては、見ず知らずの無関係な会社の事件に巻き込まれてしまう可能性があることを目にすることになりました。
このことは「reputation fate sharing」日本語で風評運命共有と呼ばれています。サーバーを誰と共有しているのか、もっと大きなスケールで言えば、そのデータセンターを利用しているのは他に誰なのか、この情報は通常知ることができません。しかし、問題が表面化する時に始めて分かる関係というものがデータセンターやクラウドには存在しています。
一極化しない、それでいてコストやセキュリティにも十分配慮する。そんな運用が求められています。