二つの資料を比較して、差分をチェックするという作業はなかなか重労働です。時間もかかりますし、量が多いと多大の精神力も求められる作業となります。そこでIT活用を検討するのですが、なかなか実現が難しいケースもあります。
その分野の一つが図面のチェックです。
建設業や製造業など多くのシーンで図面が用いられていますが、図面は最初に作れば完成ではなく、竣工までに何度も何度も改訂されることがあります。その都度、改訂前後の図面を目視でチェックするという作業が発生しています。
正確さを要求される図面ですから精神的な負荷も大きいですし、加えて時間的に猶予がないことも多く、関係者の悩みの種でした。
(このチェックが天才的に速い人もいて重宝されていますが。)
富士ゼロックスは、これらの悩みを解決する「図面差分検出ボックス」をまもなく発売開始します。
これまで目視で行っていたこと、つまり変更前と変更後の紙図面、もしくは電子図面を比較して、差分を自動的に検出する機能を持っています。差分を色分けしてプリントすれば、ちょうど間違い探しの回答のように変更箇所が一目瞭然です。
富士ゼロックスの試算によりますと、A3図面1枚当たり30-40分要していたチェック時間を5-10分に短縮できるそうです。
お値段は60万円(税別)と高額ですが、ニーズは十分にありそうです。
※単体の製品ではなく、デジタル複合機に取り付けるソリューションボックスです。富士ゼロックスの複合機とセットで検討する必要があります。
ちなみに、これまで全くこのような製品が存在しなかったわけではなく、似たような機能を実現する装置はありました。ただし値段は桁違いです。それに比べると価格もお手頃といえるのかもしれません。