2010年5月6日にわずか数分の間にダウ平均株価が1000ドル近く下落し、株式市場全体の9%が5分間で消えてなくなりました。この時の事は「フラッシュ・クラッシュ」(瞬間暴落)と呼ばれています。(この落ちていく間は誰も買い注文を入れないので、ただただ落ちていくのを見ていくしかない)
証券取引所は取引で収入を得るため、出来高の拡大の為、取引がコンピューター化されました。マーケットで百万の株を動かす証券会社は、自分たちの手の内を隠すため、アルゴリズムを用いて小さなトランザクションに分割して取引を行います。マーケットではこのアルゴリズムプログラムが市場を動かしています。しかし、同時にそれを解析して、マーケットで何が起きているかを探り、裏をかこうとする人たちもいます。ウォールストリートには物理学者が2千人いる様ですが、ウォールストリートは今やプログラムコードによる戦いといえます。
近年このアルゴリズム化された市場が不安定な市場の要因となって、予測不能な状態を作り上げているようです。市場の動向に対応して自動的にコンピュータが売り買いを発注する-しかもコンマ数秒で売り買いの発注を終える-といったマーケットはもはや人間の手に負えるものではないのかもしれませんね。
詳しく知りたい方はソースとなる動画をどうぞ。
ケヴィン・スラヴィン 「アルゴリズムが形作る世界」http://www.ted.com/talks/lang/ja/kevin_slavin_how_algorithms_shape_our_world.html