ネットバンキングを業務にも生活にも使っておられる方も多いと思いますが、国内の銀行ネットバンキングにて不正アクセス被害が急増しているようです。
2011年5月頃にこの点の警告がされていましたが、被害状況が拡大しているため「情報推進機構」から再度の注意喚起報告がされています。
不審なメールからの情報漏洩、という話は新しいものではありませんが、手口や方法もどんどんと巧妙になってくるため「大丈夫」と思っていていも注意が必要。
国内のインターネットバンキングで不正アクセスが相次いでいる問題について -情報推進機構(2011年8月3日)
2011年6月下旬以降、日本国内のインターネットバンキングにおいて、不正アクセスの被害件数が増加しています。現在、地方銀行を中心に20件以上の注意喚起が行われています。それらによると、不正アクセスに使われている手口は不審メールやスパイウェアによるものであり、これによりパスワードなどの顧客情報を不正に窃取され、実際に振込被害が発生しているという状況です。
地銀、ネット銀行、信用金庫、大手銀行など多くの金融機関に影響が及んでいますが、見えてくるのは「パスワードを盗まれる」というものです。
ユーザーの管理の問題、とはいうものの、銀行システム的な対応も必要なのかもしれません。
[スクープ]日本全国の銀行ネットバンクで不正アクセスが相次ぐ -日経新聞(2011年8月3日)
日経コンピュータの取材によれば、NTTデータのネットバンキングサービス「ANSER-WEB」を利用する地銀などで、被害が発生している。ただし、「不正アクセスの原因は同サービスにあるのではなく、同サービスを利用する銀行のパスワード設定に問題があった可能性が大きい」(関係者)。具体的には、固定パスワードを利用する銀行のネットバンキングが悪用されている可能性がある。
ユーザーの側でまずできることとしては、やはりパスワードの定期的な変更、そしてこうした被害の多い時期はより注意を払って管理を行なう、ということでしょう。
そしてOS、ソフトウェアやアプリの最新のアップデートを適用しましょう。
「情報推進機構」では、ワンタイムパスワードを使った認証機能の導入も勧められています。こればかりは銀行の都合にもよりますが、単に決済手数料の額だけでなく、セキュリティ対策をしっかりと行なっているかどうかも銀行選びのひとつにして行く必要もあるかもしれません。
ワンタイムパスワードとは、文字のとおり一度利用すると次回は利用できなくなるパスワードです。インターネットサービス使用中に万が一ワンタイムパスワードが盗まれたとしても、その再利用ができないため不正なアクセスなどの被害を受けることはありません。トークンと呼ばれるパスワードを随時発行するキーホルダー大の小型装置を通常は使います。
ワンタイムパスワード導入の主な銀行(2011年8月現在):
・十六銀行