クラウドというキーワードがよく聞かれるようになりました。
現代の通信機器にとって、ネットワーク上にデータを保存することには多数のメリットがあります。最近のPCやスマートフォンの記憶領域は十分にあるのに、なぜサーバにあえてデータを置くのでしょうか?
一人で何台もPCやケータイ端末をもつ今の時代、どの端末からも同じファイル(しかも常に最新のファイル)にアクセスしたいと考えるのはごく自然なことかもしれません。
ブロードバンド環境の普及と低価格化に伴い、ネットに常時接続できる環境が誰でも手に入るようになったことから、データをネットワーク上に置くサービスが多く登場してきました。
母艦となるPCにすべてのデータを集積するとして、ケーブルで接続して、同期して…ということが忙しい現代人にとってはなかなか難しいこともクラウドが好まれる理由の一つです。
写真、WordやExcel等の文書ファイル、音楽データを共有できるサービスが多数あります。
このブログでも様々なサービスについて紹介してきました。
今後はより特化したサービスが普及していくと考えられます。
写真はFlickr、文書関連はEvernoteといったことが他の分野でも増えるでしょう。
写真、文書ファイルなどに関しては非常に完成度の高いサービスをユーザーが選べるようになっています。
ところで、音楽に特化したクラウドサービスも当然ながら有り、音楽を聞くためにより最適化されたインターフェイスや機能を利用できます。
しかし楽曲をクラウドに置くことに関しては、たとえ不正な仕方で入手したファイルでないとしても各国の著作権問題でいまだ不明瞭な部分もあるなど、そのサービス基盤が不安定であることは確かです。
先週、8月22日にアメリカで複数のレコード会社が、クラウド音楽サービスのMP3tunesに対して起こした訴訟に判決が下り、MP3tunes側に有利な判決を下しました。
楽曲の管理はユーザーに責任があるゆえに、MP3tunesの提供するサービスそのものに違法性はないということが確認されたことになります。こうしたサービスはGoogleやAmazon等も提供、もしくは提供予定であることもあり、非常に注目されていた判断でした。
レコード会社との争いが今後沈静化の方向に向かうなら、日本においても早い時期にこの分野における多数のサービスが利用できるようになるかもしれません。