iOS4.3 がリリースのはこびとなりましたね。
今回のアップデートによってホームシェアリングが利用できるようになったこと、
ブラウザSafariの高速化といった点が挙げられます。
しかし技術的なことで言えば今回のアップデートの目玉はテザリングができることでしょう。
携帯電話でのネットワーク接続環境について少し振り返ってみましょう。
自宅でインターネットにつなぐ場合、既存の電話回線を利用するADSLのような形式で接続することができます。
電話回線を利用してデータを通すためにはアナログ⇔デジタルで一旦変換する必要があり、そのためにモデムという機械を利用する必要があります。
携帯電話でも同じことで、音声通信の回線を利用してデータ通信を行うことができ、そのためたいていの携帯電話はモデム機能も備えています。
どこでもインターネットに接続したいというビジネスマンの需要も少なからずあり、携帯電話を利用する形でインターネットにアクセスすることは10年以上前から提供されてきたサービスです。
もっとも従来の状況としては通信回線の速度はかなり遅いものでしたし、データ従量制がメインでしたので利用するためにはかなり予算を見ておく必要があり、誰でも気軽に利用できるまでにはまだハードルが高かったかもしれません。
しかし近年ではネットブックやスマートフォンの普及といった理由により、携帯電話等の回線を利用してノートパソコンやタブレットPCをインターネットに常時接続したいという要求も多くなってきました。
こうしたユーザーの声にこたえるべく各キャリアはバックボーンを強化し、月々数千円でデータ定額プランが利用できるようなサービスを提供するなど、ネットワーク接続をより身近にする環境も整いつつあります。
テザリングとはモバイル機を無線LANルータとして利用して携帯会社のネットワークに接続できるということです。
しかしどの機種でも利用できるわけではなく、しかも携帯会社がテザリングを許可していないこともあり確認する必要があります。
このテザリングができる機種では自身を無線の親機として他のモバイルを接続することができます。
これまではノートPCと携帯電話を接続するためにはUSBケーブル等を利用する必要がありました。
※10年前に利用していたDDI PocketのPHS機(64kbps !!)とPCを接続するためのケーブルは1万円もしました。
最近ではiPhone以外でもEMOBILEや、auからもテザリング可能な機種が出るということで話題になっています。
また電話機能を省いてモデムと無線LANの親機としての機能に特化したモバイルWifiルータも多数登場しています。
ケータイショップで「これボタンないけど..」みたいな機種を見かけたらそれはモバイルWifiルータと考えて差し支えないでしょう。
iOS4.3にも搭載されるテザリング機能(Appleではパーソナルホットスポットといっています)について紹介しましたが、残念なのは日本での発売元であるSoftbankでこの機能の利用が許されていないこと。
iOS4.3の一利用者として早期に利用ができることを願うばかりです。