AppleのエンジニアがSnow Leopardの設計で目指したものは、ただひとつ。最高を、さらに極めることでした。もっと磨きをかけ、さらにシンプルにし、スピードアップできることは何かを考えたのです。
これはAppleが自ら語っているSnow Leopardの評価です。
その言葉に偽りはなく、これまでのOSの進化の歴史において、Snow Leopardは着眼点が異なっています。全体的な印象として、これまでのOSの進化には肥大化が付きもので、ハードウェアの進化を前提に成り立っている感があり、以前のOSよりも遅い、かえって使いづらいなどという問題が起こることもありました。
Snow Leopardは、チューンナップソフトのような雰囲気を感じます。もちろんこれまでも高速化するソフトは多数出ていますが、効果も大きい反面、動作が不安定になることもあり、やはりOS上の設計で行ってもらえるとありがたいです。
Snow Leopardの仕様はとても画期的ですばらしい技術のオンパレードですが、簡単に説明しますと、これまで無駄遣いされていた資源を有効活用しています。
例えばグラフィックカードの処理能力を日常的なタスクに利用できるようにしたり、CPU稼働時には待機していた部分をうまく活かしたりといった事を行っています。
いわば分散ですが、これにより達成されたことは多くあります。まず特に注目を引くのは高速化です。それと共に、パーツのストレスが偏らないという利点もあります。これにより冷却処理がこれまでより少なくて済みます。今後の筐体デザインの幅が広がりますし、バッテリーの持ちも延びます。
さらにSnow Leopardはハードディスクの容量も節約しています。
つまり、Snow Leopardにバージョンアップすると、速くなり、バッテリーが長持ちするようになり、ハードディスクの空き容量が増えます。ハードウェアのスペックアップが条件だったこれまでのOSバージョンアップが嘘のようです。
再発明ではなく、純粋進化。・・・最高です。