よく刑事ものの映画なんかで、インターネットの掲示板に書き込みした人から、容疑者を割り出していくシーンとかありますね。
WEBページを訪れると、IPアドレスがサーバ側に通知されます。そのIPアドレスから自分の名前や住所といった個人情報は簡単に特定できるのでしょうか。
このIPアドレスを使ってその時間に使っていた人物を特定する事は可能です。しかし、個人情報保護法がありますので、接続しているISP(インターネットプロバイダー)は、事件性があって強制捜査等が入るか、本人の同意がない限りはISPが握っている個人の情報は一般に公開される事はまずありません。
しかし、自宅でサーバーを立てていて、固定IPとドメインを取得している場合は、IPからドメインを割り出し、そのドメインに載せるwhois情報(ドメインとIPアドレスと登録者の情報が載ったデータベース。一般の人も閲覧可)をもとに簡単に特定されてしまう事があります。もっとも、最近はドメイン所有者の代わりにホスティング事業者などの第三者の連絡先の情報をwhois情報に掲載する事も可能ですので、個人利用の場合はその点に注意すればよいのですが。
注意しなくてはならないのは、学校や会社からの書き込みです。この場合もwhois情報で身元(発信元)が特定される事があり、問題がある場合は学校や会社への連絡、内部調査、処分の流れになる場合があります。
2009年4月に、朝日新聞社内のIPアドレスから、差別表現を含んだ投稿と荒らし行為を2ch(大手の掲示板サイト)に複数回にわたって行った為、2ch運営側は朝日新聞社のIPからの投稿を規制していた事が報道されました。これらの不祥事は信用問題失墜へと発展しますので、注意が必要です。
サーバ側が見ることができる基本データは次の通りです。
# IPアドレス(会社や学校の場合はその名前、組織名)
# 使っているOSとそのバージョン
# 使っているブラウザとそのバージョン
# いつその人が見たか
# どれくらいの時間見たか
# どのサイトから来たか(要スクリプトON)
# サーチエンジンの場合はどんなキーワードで検索されて飛んで来たか(要スクリプトON)
# 大体の地域
これらの情報は確認くん(http://www.ugtop.com/spill.shtml)のサイトよりどんな情報が通知されるか確かめる事ができます。
また、IPアドレスからある程度の地域を特定するサイトとしてはseomoz.org(http://www.seomoz.org/ip2loc)より確認できます
個人の情報が特定されるかどうかにかかわりなく、インターネット上でのマナーには気をつけたいものです。