14日、Appleから新しいノートブック型コンピュータのラインナップが発表されました。各メディアで速報が発表され、おいおい使用レポートがブログなどに掲載されていくことと思いますが、Appleから発表会の様子がビデオポッドキャストで早速配信されました。
そのAppleスペシャルイベントのポッドキャストの内容をざっとレビューしてみます。
発表会の内容は他の媒体で解説されているので、単なるインプレッションです。
同ポッドキャストは、iTunesのiTunesストアにて無料で配信されています。
内容は50分ほどで、Appleのこの数年の成長の様子と躍進につながった理由の自己分析の説明、そしてMacBook Pro, MacBook Air, MacBookのリニューアルの発表です。
デザインに命をかける企業、Apple
「いままでどおり」、というのは堅実だし、楽です。
しかし今回はMacにとってはかなり大きなアップグレードをしました。ボディもアルミとなり、キーボード、トラックパッド、名前以外はほとんどすべてがです。
MacBookはNvidiaのGPUも搭載され、Proとの大きな違いはサイズくらい、というレベルになりました。
これには工場の生産ラインや部品のストック、パッケージ、雇用体制、取引先などドラスティックにいろんな調整が求められます。
けれどそれを恐れないくらいに変えてきました。
ビデオを見てて感じたのは、それらすべてを「デザイン」のために行ったんだなあ、ということ。
産業技術革新は日本のお家芸ですし、計画的商品陳腐化といえるくらい数年で新製品やリニューアルが行われていますが、ある目的を定めて、そのためにすべてを「デザイン」する、に徹している点では違いがあるように感じました。
発表会でも、デザインの責任者であるジョナサン・アイブ氏をはじめ、産業デザイナーを登場させて説明がなされました。
アイブ氏は、生産ラインや素材まで見直して、パーツ一つ一つまで注力していることを説明しています。外観や手触り、持ったときの感動、そして中で動くOSやソフトの俊敏さ、アイコンや文字の見やすさ、それらすべてをデザインできる企業の製品は魅力的です。
使う時の体験、のためのデザイン
昨年MacBook Airに搭載され、いずれどのモデルにもと望まれていた「マルチタッチ・トラックパッド」がさらに進化。
一本指から4本指までのアクションでの操作が可能になり、しかも今回はついにクリックするボタンまでがなくなりました。
以前のMacBookまでのクリックボタンはきもちへこみながらカツカツ音がする様子がスマートじゃないなと感じていたので、パッドの上どこであってもクリックすれば認識できるという進歩は面白いと思いました。
iPhoneも同じようになるといいなというのは個人的な希望です。
画面は、全面ガラスで覆われた宇宙のような黒いディスプレイとなり、そのおかげで中に浮かぶデスクトップが強調されます。
新しいiMacでも採用されているディスプレイで、光の写りこみが強いため、写真や描写のための使用には不向きではと感じていましたが、同時発表された外部ディスプレイも同ディスプレイになっているので、今後この流れとなるのでしょう。
まとめ:
コンピュータは安い買い物ではなく、また故障率も高い製品のためどれがよいか選んでしまいますが、こうした「使いやすさのデザイン」に徹したコンピュータもいちどいかがでしょうか。