個人でもルータを触る機会は多々あるかと思います。
ルータの機能を知る事で、ネットワークの全体がみえてくるかと思います。
今回はNAT+IPマスカレードについて解説したいと思います。NATとはNetwork Address Translationのことで、ローカルのアドレス(192.168.0.* など)をグローバル IP アドレス(例として、うちの会社の場合だとアドレスは125.206.66.* になります)へ変換する技術のことです。
IP枯渇問題は、石油不足より深刻です。2011年にはグローバルIPはなくなるといわれています。それで、このNATの変換技術を応用して、ローカルアドレスとグローバルアドレス1:1の変換の関係から、1:n の関係にしたのが、IPマスカレード(仮面舞踏会の意味)です。インターネット通信はIPアドレスとポート番号と呼ばれるものがセットになっています。このTCP/UDPのポート番号まで動的に変換させることで、一つのグローバルアドレスで複数のマシンから同時に接続することが可能にしたのが、IPマスカレードです。
これは他の呼び方として、NAPT、オーバーロードNATなどと呼ばれています。
しかし、このNATの延命処置も限界に達しているのが現状です。もう間もなく、IPV6での通信との併用が一般的になってくるでしょう。
ルータでは、この機能は必須の機能なので、仕様書などをみても、普通にNATと書かれているか、もしくは、仕様に書いてさえいないかもしれません。実際、この点で、ユーザが設定する項目はないのが普通です。
シリーズでルータ機能について解説してきた、このコーナーも最後となりました。お付き合い頂きありがとうございました。
ルータ機能の解説の予定
ステートフルパケットインスペクション
PPPoE
ステルス機能
TKIP機能やESSID機能、MACアドレスフィルタリング
Universal Plug and Play
Unnumbered
DHCP
DMZ
ポートフォワード
セッション・キープ・アライブ機能
NAT+IPマスカレード