新しいMac Proが登場しました。
なんと、標準で8コアという高スペック。
もちろんコア数だけで速さが得られるのではなく、ソフトがそれに十分対応していなければなりません。Appleサイト上で、「8つのコアをフル稼働」「Mac OS X Leopardのマルチコアテクノロジーで、他の追随を許しません」と明記されているように、トータルでMac Proは現在最強をうたっているわけです。
この動きで、今後はコア数が強調される雰囲気が決定づけられたように感じます。
Intelは近年「ソフトウェアもムーアの法則に従う必要がある」と主張しています。
ソフトウェア業界からすると大変な話です。これまでは、CPUのクロック数が上がれば、何もしなくてもソフトの処理速度も向上していました。しかしこれからは、増え続けるコアを常に十分に活用させるようにソフト側でも調整し続けて下さいということです。その作業量は、ムーアの法則にしたがって、つまり対応する並列処理の量を18-24ヶ月ごとに2倍にしなくてはならないということです。
これまでのIntelのマーケティングは、クロックの高さで速さを実感させるというものでした。今後はコア数の多さを全面に出していきたいのでしょう。そのためにはソフトウェア業界の協力が絶対条件です。
しかしIntelには勝算があります。それはソフトウェア業界内の競争です。この問題への取り組みに遅れることは、ソフトウェア企業の死活問題につながるからです。CPU業界とソフトウェア業界の力関係という話で考えると少々強引ですが、市場の流れには逆らえません。
そして今回のMac Proは、流れを一気に加速させる(市場を誘導する)という点で重要な意味を持つ商品だったのではないかと感じています。